ものづくり補助金は、「一般型(日本国内での事業展開)」「グローバル展開型(日本国外での事業展開)」の2つの型に分かれます。そして「一般型」は「通常枠」「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」の4つの枠に分かれます。
そして、ものづくり補助金は型枠別に補助金額と補助率が変動します。加えて、従業員数や事業者の規模に応じよっても補助金額が変動する仕組みとなっています。このように仕組みが煩雑なため、補助金申請に親しみのない事業者の方においては「一体自分はどれに該当してどれくらいの補助金がもらえるのか分からない」といった場合も多いです。
この記事では、ものづくり補助金の補助金額と補助率について類型別に紹介します。
ものづくり補助金の型枠別の補助金額と補助率とは
ものづくり補助金は、「一般型(日本国内での事業展開)」「グローバル展開型(日本国外での事業展開)」の2つの型に分類され、「一般型」は「通常枠」「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」の4つの枠に分類されます。ものづくり補助金の補助金額と補助率は申請する型枠や従業員の数に応じ変動します。
一般型の補助金額と補助率とは
一般型を簡単に紹介すると、補助対象として申請する事業を日本国内で実施する場合の申請枠となります。そして一般型は、「通常枠」「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」の4つの枠に分類され、それぞれの枠によって補助金額や補助率が変動します。
一般型の4つの枠の違いは下記の記事にて紹介しています。
> 一般型の4つの枠とは
一般型の通常枠の補助金額と補助率とは
項目 | 要件 |
---|---|
補助金額 | 【従業員数 5人以下】100万円~750万円 【従業員数 6-20人】100万円~1,250万円 【従業員数21人以上】100万円~1,250万円 |
補助率 | 原則:1/2 小規模企業者・小規模事業者、再生事業者の場合:2/3 |
設備投資 | 単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 |
一般型の回復型賃上げ・雇用拡大枠の補助金額と補助率とは
項目 | 要件 |
---|---|
補助金額 | 【従業員数 5人以下】100万円~750万円 【従業員数 6-20人】100万円~1,000万円 【従業員数 21人以上】100万円~1,250万円 |
補助率 | 2/3 |
設備投資 | 単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 |
一般型のデジタル枠の補助金額と補助率とは
項目 | 要件 |
---|---|
補助金額 | 【従業員数 5人以下】100万円~750万円 【従業員数 6-20人】100万円~1,000万円 【従業員数 21人以上】100万円~1,250万円 |
補助率 | 2/3 |
設備投資 | 単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 |
一般型のグリーン枠の補助金額と補助率とは
項目 | 要件 |
---|---|
補助金額 | 【従業員数 5人以下】100万円~1,000万円 【従業員数 6-20人】100万円~1,500万円 【従業員数 21人以上】100万円~2,000万円 |
補助率 | 2/3 |
設備投資 | 単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 |
一般型の4つの枠の大きな違いは補助条件
一般型の4つの枠では、補助率や補助金額で微妙に異なりますが、最も異なる点は補助条件になります。
枠 | 補助条件 |
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通常枠 | 革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援 |
賃上・回復枠 | 1)業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者が行う、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援 2)応募締切時点の前年度の事業年度の課税所得がゼロであること 3)常時使用する従業員がいること 4)補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額、事業場内最低賃金の増加目標を達成すること |
デジタル枠 | 1)DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等であること 2)経済産業省が公開するDX推進指標を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を応募締切日までに独立行政法人情報処理推進機構に対して提出していること 3)独立行政法人情報処理推進機構が実施する「SECURITYACTION」の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」いずれかの宣言を行っていること |
グリーン枠 | 1)温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等であること 2)3-5年の事業計画期間内に、事業場単位での炭素生産性を年率平均1%以上増加する事業であること 3)これまでに自社で実施してきた温室効果ガス排出削減の取組の有無(有る場合はその具体的な取組内容)を示すこと |
基本的には「一般型の通常枠」での検討になる事業者の方が多いと思います。
グローバル展開型の補助金額と補助率とは
グローバル展開型を簡単に紹介すると、日本国外の市場をターゲットとした活動に対する補助事業となります。一般型のような枠は存在しません。
グローバル展開型の詳細は下記の記事にて紹介しています。
> グローバル展開型とは
項目 | 要件 |
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条件 | 海外事業の拡大・強化等を目的とした「革新的な製品・サービス開発」又は 「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援 <下記のいずれかに合致する活動であること> ①海外直接投資 ②海外市場開拓 ③インバウンド市場開拓 ④海外事業者との共同事業 |
補助金額 | 1,000万円~3,000万円 |
補助率 | 1/2 小規模企業者、小規模事業者:2/3 |
設備投資 | 単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサー ビス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費、海外旅費 |
グローバル展開型の場合、一般型に比べ補助上限額が多いことに加え、交通費(海外出張の費用)も対象経費とすることができます。
ものづくり補助金の補助金額と補助率のポイントとは
ものづくり補助金が不採択となる理由の1つに「補助対象外となる経費を申請している」ということが挙げられます。そのため、補助金額と補助率を確認する上で重要なことは「補助対象となる経費であるかどうか」が最も大切なポイントの1つとなります。
補助対象となる経費が問題なく積算されていれば採択の可能性に寄与すると思われますので、補助金額と補助率を確認する際には、合わせて「補助対象となる経費であるかどうか」もしっかり確認するようにしましょう。
補助金のプロによる無料相談も積極的に活用
この記事では、ものづくり補助金の補助金額と補助率について紹介してきました。ものづくり補助金の採択を目指す方はぜひ参考にしてください。全部で5つの申請枠から選ぶような仕組みとなっており、選んだ申請枠で補助率や補助金額、補助要件が異なるため、ご自身にあった枠で申請することが大切です。
一方、「結局、どの枠で申請したら良いのかよく分からない…」というご相談を受けることも多くあります。こうした場合の多くは「何が分からないのか分からない…」というケースが比較的多い傾向にあります。こういう状態では、具体的な検討が進まない状況に陥ることが多いです。
こういう場合には外部の補助金の専門家の無料相談を活用しましょう。補助金申請プロサポートでも、中小企業診断士による無料相談会を実施中です。補助金申請のプロとして、豊富な採択実績のある中小企業診断士が補助金のお悩みにお答えしますので、補助金のお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。
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早稲田大学卒業後、大手総合商社に勤務し、
企業成長と多様な働き方の両立を支援する株式会社WellFlagsを設立
ものづくり補助金やIT補助金等の補助金申請代行の専門家として、各種補助金のコンサルタント、申請代行を実施
高い採択率を誇る補助金申請プロサポートの代表コンサルタントとしても活動中