ものづくり補助金の必要書類は10種類|入手方法も解説

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ものづくり補助金とは、中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。

ものづくり補助金という名称ですが、製造業(ものづくり企業)だけでなく、サービス業、小売業、卸売業など、様々な業態で申請可能で人気の高い補助金で、革新性のあるサービスやものづくりに必要となる設備投資等に対して補助金が支給されるため、補助金申請をお考えの方も多いと思います。

そこで、この記事では、実際にものづくり補助金の申請を代行し、豊富な採択実績のある中小企業診断士がものづくり補助金の「必要書類」と「入手方法」について解説します。

ものづくり補助金の申請に必要な10の書類

基本的には下記の資料が必要です。

  1. 事業の具体的な内容等 (その1・その2・その3)
  2. 賃金引上げの誓約書
  3. 決算書
  4. 従業員数の確認資料
  5. 労働者名簿(対象者のみ)
  6. 再生事業者に係る確認書(再生事業者のみ)
  7. 課税所得の状況を示す確定申告書類(回復型賃上げ・雇用拡大枠のみ)
  8. 炭素生産性向上計画及び温室効果ガス排出削減の取組状況(グリーン枠のみ)
  9. 海外事業の準備状況を示す書類(グローバル展開型のみ)
  10. 審査における加点を希望する場合に必要な追加書類

それでは詳しく解説していきます。

事業の具体的な内容等 (その1・その2・その3)

事業の具体的な内容等 (その1・その2・その3)とは、補助を受けたい事業の具体的な内容等を記載する書類のことです。A4サイズで10枚前後のボリュームとなります。

書類の書式が「その1」「その2」「その3」と決まっており、各様式には下記の事項を記載します。

その1補助を受けたい事業の具体的な取組内容
その2補助を受けた後の将来展望(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)
その3補助事業を含めた会社全体の事業計画

事業計画書に記載した事業内容がものづくり補助金の採択率に大きく影響するため、事業計画書は非常に重要な書類です。事業内容が補助要件をクリアしていることはもちろん、事業により期待される効果や目標達成までの具体的な工程等に加え、事業計画の書き方も審査員にとって読みやすい書き方となるよう工夫することが大切です。

> ものづくり補助金 採択率を向上させる「事業計画書の書き方」とは

賃金引上げの誓約書

「申請時点の直近月の事業場内最低賃金」及び「直近決算における給与支給総額」を記入の上、この金額を引き上げる旨の誓約する資料のことで、様式1がこの資料となります。

この書類が必要な理由は、ものづくり補助金の公募要件の1つに「従業員の賃金を一定数計画的に引き上げること」という要件があり、その要件を満たす事を証明するためです。

賃金引上げの誓約書(様式1)はこちら

決算書

ものづくり補助金の審査においては、申請事業者の経営状況も確認されるため、申請事業者の直近2期分の決算書類(写しで良い)を提出する必要があります。

決算書類として提出する必要がある資料は、次の資料となります。

  1. 貸借対照表
  2. 損益計算書(特定非営利活動法人は活動計算書)
  3. 製造原価報告書
  4. 販売管理明細書
  5. 個別注記表

ちなみに、個人事業主の場合は、決算書類に換え確定申告書一式の写しを提出する事となります。

また、法人設立(個人開業)からの期間が1年以上2年未満の場合には直近1期分の決算書類を提出し、法人設立(個人開業)からの期間が1年未満の場合には今期の見込収支を記入した事業計画書と収支予算書の提出で置き換える事ができます。

従業員数の確認資料

具体的には下記の書類です。

  • 法人の場合:法人事業概況説明書(写し)
  • 個人事業主の場合:所得税青色申告決算書(写し)または所得税白色申告収支内訳書(写し)

写しを提出する必要があるため、原本を用意しておく必要があります。

労働者名簿

この資料は「応募申請時の従業員数が21名以上で、従業員数の確認資料における期末の従業員数が20名以下の場合のみ必要」です。

様式の定めはありませんが、下記の項目が記入された資料を提出する必要があります。

  1. 事業者名
  2. 従業員数
  3. 従業員氏名
  4. 生年月日(西暦)
  5. 雇入れ年月日(西暦)
  6. 従事する業務の種類

再生事業者に係る確認書(再生事業者のみ)

申請者が再生事業者に該当する場合、支援機関又は再生手法が記載された確認書が必要です。

> 支援機関又は再生手法が記載された確認書の事例はこちら

なお、ものづくり補助金における再生事業者は、応募申請時に次のいずれかに該当する事業者の事です。

  • 応募申請時において再生計画等を策定中の事業者
  • 再生計画等を策定し、応募締切日から遡って3年以内に再生計画等が成立等した事業者

課税所得の状況を示す確定申告書類(回復型賃上げ・雇用拡大枠のみ)

「回復型賃上げ・雇用拡大枠」とは、新型コロナウイルス感染症の拡大による大きな影響を受けながらも、生産性向上や従業員の賃上げ、雇用拡大に取り組む事業者を補助する申請類型で、10次公募から新設されました。

「回復型賃上げ・雇用拡大枠」にて申請を行う場合には、下記の書類が必要です。

  • 法人が申請する場合
    (1)確定申告書別表一(一)の控え(事業者名)
    (2)確定申告書別表四の控え(事業者名)
    (3)受信通知(事業者名)※ e-TAX で申告している場合のみ
  • 個人事業主が申請する場合
    (1)確定申告書第一表の控え(事業者名)※受付日時がわかるもの
    (2)確定申告書第四表(一)及び(二)の控え(事業者名)
    (3)受信通知(事業者名)※ e-TAX で申告している場合のみ

炭素生産性向上計画及び温室効果ガス排出削減の取組状況(グリーン枠のみ)

「グリーン枠」とは、温室効果ガスの排出削減などに取り組む事業者を補助する申請類型で、10次公募から新設されました。

グリーン枠にて申請する場合には「様式2:炭素生産性向上等の取組」が必要となります。なお、様式2では下記の項目が審査されます。

  1. 炭素生産性を向上させるための課題が明確になっており、温室効果ガスの排出削減等に対して有効な投資となっているか。
  2. 炭素生産性を向上させるための取組内容が具体的に示されており、その算出根拠、効果が妥当なものとなっているか。
  3. 設備投資の効果が定量的に示されており、その算出根拠が妥当なものとなっているか。また、本事業の目標に対する達成度の考え方、見込みが明確に設定されているか。
  4. 温室効果ガスの排出削減、エネルギー消費削減等に資する継続的な取組が実施されているか。

海外事業の準備状況を示す書類(グローバル展開型のみ)

「グローバル展開型」とは、海外事業(海外拠点での活動を含む)の拡大・強化等を行う事業者の設備投資等を補助する申請類型です。①類から④類までの類型があり、それぞれ以下の書類を添付する必要があります。

  • ①類型(海外直接投資):海外子会社等の事業概要・財務諸表・株主構成が分かる資料
  • ②類型(海外市場開拓):具体的な想定顧客が分かる海外市場調査報告書
  • ③類型(インバウンド市場開拓):具体的な想定顧客が分かるインバウンド市場調査報告書
  • ④類型(海外事業者との共同事業):共同研究契約書又は業務提携契約書(検討中の案を含む)

審査における加点を希望する場合に必要な追加書類

ものづくり補助金は、提案する事業内容によっては、ポイントの加点を受ける事が可能です。ポイントの加点を希望する場合には、加点対象となる項目に併せた書類を提出する必要があります。

具体的な加点事例として、成長性加点や政策加点、災害等加点などが挙げられますが、加点については、別記事にて詳しく解説させていただきます。

ものづくり補助金の公募要領の付加価値額とは

必要な書類の入手方法

ものづくり補助金の必要書類の入手方法

ものづくり補助金総合サイトからのダウンロードが最も簡単な入手方法です。なお、公募要領もその都度改定されているため、上記サイトにて併せてチェックするようにしましょう。

必要な書類のダウンロードはこちら(ものづくり補助金総合サイト)

ものづくり補助金は事業計画書と加点対象資料が重要

申請書類の入手方法

ものづくり補助金の申請に必要な書類とその入手方法について紹介しましたが、ものづくり補助金の採択にとって重要なのは、「事業の具体的な内容」と「加点対象資料」となります。

特に「事業の具体的な内容」は採択率に大きく影響するため、書き方のコツを押さえた上で作成していきたい書類となります。

別記事において、豊富な採択実績のある中小企業診断士が事業の具体的な内容の書き方のコツを解説していますので、採択を目指す方は、ぜひ、ご参照いただければ幸いです。

> ものづくり補助金の「採択の5つのポイント」とは

> ものづくり補助金 「3つの申請書類(事業計画書)」の基本的な書き方とは

> ものづくり補助金 採択率を向上させる「事業計画書の書き方」とは

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この記事では、ものづくり補助金の申請に必要な書類とその入手方法を紹介しましたが、必要な書類の中で、最も重要なのは「事業の具体的な内容」になります。

事業計画書については、ものづくり補助金の可否を審査する有識者が中小企業診断士であることもあり、中小企業診断士特有のロジックで書かれていることが望ましいです。採択を目指すのであれば、申請前に、外部の中小企業診断士に評価してもらうことが望ましいです。

特に、補助金申請プロサポートでは、中小企業診断士による無料相談会を実施中です。

補助金申請のプロとして、豊富な採択実績のある中小企業診断士が補助金のお悩みにお答えしますので、補助金のお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。

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