2026年度最新!建設業者が「省力化補助金(カタログ型)」を使って、省力化・効率化を進めるには

補助金申請プロサポート|中小企業の成長を支援 2026年度最新!建設業者が「省力化補助金(カタログ型)」を使って、省力化・効率化を進めるには

はじめに

業務の効率化・省力化のための機械設備やシステム導入に使える制度として、以前省力化補助金の「一般型」をご紹介しましたが(過去のコラムご参照)、省力化補助金には「カタログ型」という申請型もあります。

カタログ型は、事務局が認定した省力化製品の中から自社に合ったものを選んで申請するもので、一般型が「オーダーメイド性やカスタマイズ性のある製品(群)」の導入を前提とした制度であるのに対し、カタログ型は省力化効果のある「汎用製品」が対象になります。一般型と比べて事業計画書の作り込みが少なく、販売事業者がサポートしてくれるため、補助金申請が初めての事業者にも取り組みやすい制度です。

本記事では、省力化補助金(カタログ型)の基本情報から、建設業者が実際に導入できる製品カテゴリ、採択事例、申請の流れまでをわかりやすく解説します。

1. 省力化補助金(カタログ型)とは?基本情報のおさらい

中小企業省力化投資補助金(カタログ型)は、IoTやロボットなど、省力化・生産性向上に効果的な汎用製品を「製品カタログ」から選択・導入することで、中小企業等の付加価値や生産性の向上、ひいては賃上げにつなげることを目的とした補助金です。

一般型と異なり、対象はあくまで「カタログに登録された機械・設備」に限られます。ソフトウェア単体やアプリ、クラウドサービスなどは対象外となる点に注意が必要です。

基本情報
対象者中小企業・小規模事業者
補助対象カタログに登録された製品(機械・設備)のみ
補助率1/2
補助上限額※( )は賃上げ要件を達成した場合従業員5名以下:500万円(750万円)6〜20名:750万円(1,000万円)21名以上:1,000万円(1,500万円)
労働生産性要件補助事業終了後3年間、年平均成長率(CAGR)3%以上向上
申請方法販売事業者と共同申請(必須)

補助上限額は従業員規模によって異なります。さらに、賃上げ要件(「事業場内最低賃金を3.0%(物価安定の目標2%+1.0%)以上増加させる​」ことと、「給与支給総額を6%以上増加させる​」ことの双方)を達成した場合は、補助上限額が括弧内の金額に引き上げられます。

なお、2026年度から、2回目以降の交付申請では、累計補助上限額(各申請時点の補助上限額×2)や追加要件があります。詳細は公式HPの制度改定のご案内をご確認ください。​

カタログ型と一般型の違い

省力化補助金には「カタログ型」と「一般型」の2種類があります。どちらを選ぶべきか迷った際は、以下の比較表を参考にしてください。

項目カタログ型一般型
対象者中小事業者中小事業者
導入できる設備事務局が認定したカタログ掲載製品のみ自社に合わせた設備・システムを自由に選定
カスタマイズ原則不可可能(オーダーメイド・複数機器の組合せも対象)
補助率1/21/2(小規模事業者や大幅な賃上げを行う場合は2/3)
補助上限額最大1500万円(従業員規模等による)最大1億円(従業員規模等による)
申請工数比較的軽め重め(複数ページに渡る事業計画書の作成が必要)
採択までの期間公募締め切りから2ヶ月ほど公募締め切りから3ヶ月ほど

「導入したい製品がカタログの中にある」「まずは小〜中規模の省力化投資から始めたい」という場合はカタログ型が向いています。一方、カタログにない設備を使いたい場合や、複数機器を組み合わせたシステム構築、大規模投資を検討している場合は一般型が適しています。

2. カタログ型が建設業者に向いているケースとは?

カタログ型は、以下のような建設業者に特に向いています。

向いているケース

  • 導入したい汎用製品(測量機器・建設機械等)が決まっている
  • 汎用製品が補助金事務局のカタログに掲載されている
  • 販売事業者のサポートを受けながら手軽に申請したい
  • 比較的小〜中規模の投資(数百万〜1,000万円程度)を検討している
  • できるだけ早く補助金を活用して省力化を進めたい

一般型を検討すべきケース

  • カタログに掲載されていない設備・システムを導入したい(汎用品の場合は複数製品を組み合わせる必要あり)
  • 1,000万円を超えるような大型投資を計画している
  • オーダーメイドのシステムの導入を行いたい

なお、カタログ掲載製品であっても、周辺機器との組み合わせや自社環境への大幅なカスタマイズが必要な場合は、一般型での申請が求められるケースもあります。

3. 建設業者がカタログ型で導入できる製品カテゴリ

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カタログ型で補助対象となる製品は、事務局が認定した「製品カタログ」に掲載されているものに限られます。建設業が対象業種として明記されている主な製品カテゴリは以下のとおりです(令和8年4月23日版 製品カテゴリPDFより)。

製品名主な省力化効果
【測量機器】
測量機(自動視準・自動追尾機能付き高機能トータルステーション)自動追尾・ノンプリズム機能により、従来2名以上必要だった測量作業を1名でのワンマン測量で実現
地上型3Dレーザースキャナー広範囲の地物・構造物を一度に点群データとして取得。従来TSと比較して計測作業時間を大幅に短縮
GNSS測量機(RTK)視通不要で広範囲の測量が可能。複雑な地形・建設現場でも1名でのワンマン測量を実現
【高機能建設機械】
マシンコントロール・マシンガイダンス機能付ショベル設計データに基づく半自動施工で高精度な作業を実現。少人数化と測量・施工時間の短縮が可能
チルトローテータ付ショベルアタッチメントの迅速交換で多様な作業に対応。構造物付近や狭小箇所でも少人数でスムーズに施工
ウォータージェットはつりロボットリモコン遠隔操作により天井・壁面など危険箇所での作業を1人で担当可能。はつり作業員を削減
ICT締固め管理機能付き道路機械締固め回数・転圧状況をリアルタイムで可視化・自動記録。手作業による品質管理業務を省力化
【解体機】
シンダーコンクリート解体機狭小スペースでの解体作業を少人数で実施可能。騒音・振動が少なく、解体作業時間を大幅に短縮
【建設現場作業】
建設現場作業ロボット(鉄筋組立作業ロボット)鉄筋の配筋・結束作業を自動化し省力化。重量物を扱う作業員の負担を軽減し工期短縮も実現
鉄筋自動曲装置NC制御・タッチパネル操作で熟練工不要。大量の鉄筋曲げ加工を1人で高精度に対応し作業時間を短縮
鉄筋溶接継手専用超音波探傷器溶接継手部の欠陥を非破壊・即時判定で検査。熟練検査員への依存を減らし検査工数をデジタル化で削減
【荷移動・運搬】
バランサ装置重量物搬送を補助し作業者の身体的負担を軽減。少人数での施工・搬送業務を実現
バッテリー式階段運搬台車階段での重量物搬送を自動化し人力作業を削減。少人数での運搬業務を実現
【交通誘導】
映像解析AIによる交通誘導システムAIが車両・歩行者を自動検知し交通誘導を支援。交通誘導員の配置削減が期待される
【清掃ロボット】
清掃ロボット現場事務所・施設の清掃を自動化し、清掃担当人員を削減

※製品カテゴリは随時追加・更新されています。最新情報は公式サイトの製品カタログページでご確認ください。

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4. 参考採択事例

過去の採択データをもとに、建設業者がカタログ型を活用した場合の参考事例を3つご紹介します。

【事例①】土木工事業者|トータルステーション(自動視準・追尾型)の導入

  • 従業員数:50名
  •  課題:測量作業に毎回2〜3名が必要で、繁忙期は外注費が増大。慢性的な人手不足で工期にも影響が出ていた
  • 導入製品:測量機(自動視準・自動追尾機能付き高機能トータルステーション)
  • 投資額:180万円 補助額:90万円(補助率1/2)
  • 効果:1名での測量作業が可能になり、作業時間を約60%削減。外注費の大幅な削減にも成功
  • ポイント:カタログ掲載製品のため申請がスムーズ。販売事業者のサポートで初めての補助金申請も完了

【事例②】解体工事業者|シンダーコンクリート解体機の導入

  • 従業員数:15名
  • 課題:コンクリート解体作業が手作業中心で、複数名の熟練作業員が必要。体力的な負担も大きく、若手が定着しない
  • 導入製品:シンダーコンクリート解体機
  • 投資額:600万円 補助額:300万円(補助率1/2)
  • 効果:解体スピードが約2倍に向上し、必要人員を削減。作業負担の軽減で若手の定着率改善にも貢献
  • ポイント:「人手不足の解消」「安全性向上」「若手採用への波及効果」を事業計画で明示し採択

【事例③】総合建設業者|建設現場作業ロボット(鉄筋組立)の導入

従業員数:30名

課題:鉄筋組立作業に熟練工が不可欠で、受注量の拡大に限界があった。高齢化も進み後継者不足が深刻

導入製品:建設現場作業ロボット(鉄筋組立作業ロボット)

投資額:900万円 補助額:450万円(補助率1/2)

効果:鉄筋組立工数を約40%削減。熟練工に頼らない施工体制を構築し、受注増加にも対応できる体制へ

ポイント:「熟練工依存からの脱却」「生産性向上による賃上げ原資の確保」というストーリーが評価

5. カタログ型の申請の流れと注意点

申請ステップ

  1. 製品カタログを確認し、自社に合った省力化製品を選ぶ
  2. 選んだ製品の詳細ページから「販売事業者一覧」を確認し、販売事業者に連絡を取る
  3. 販売事業者と共同で事業計画を策定し、申請マイページから共同申請を行う
  4. 採択・交付決定後に製品を発注・導入する(交付決定前の発注は厳禁)
  5. 実績報告書を提出し、補助金の交付を受ける

よくある落とし穴

  • カタログ掲載製品でも業種・業務領域が合致しないと対象外:自社の業種と製品カテゴリの「対象業種」が一致しているかを必ず確認してください。
  • 交付決定前の発注は厳禁:採択後であっても、交付決定通知を受け取る前に発注・契約すると補助対象外になります。
  • 既存設備の単純な置き換えは対象外:省力化効果が認められない置き換えは補助されません。新たな省力化効果を明示する必要があります。

まとめ

補助金申請プロサポート|中小企業の成長を支援 2026年度最新!建設業者が「省力化補助金(カタログ型)」を使って、省力化・効率化を進めるには

省力化補助金(カタログ型)は、「手軽・スピーディー・ハードルが低い」という点で、補助金活用が初めての建設業者にも取り組みやすい制度です。測量機器・高機能建設機械・解体機・現場作業ロボットなど、建設業の現場に直結する製品カテゴリが着実に拡充されており、活用の幅は年々広がっています。

まずは公式カタログで「自社が使えそうな製品があるか」を確認するところからスタートしましょう。製品が見つかれば、販売事業者のサポートを受けながら比較的スムーズに申請を進めることができます。

補助金申請プロサポートでは、「どの製品が対象になるか」「うちの会社に合う製品はあるか」「一般型とどちらが向いているか」といったご相談から承っております。補助金申請のプロが、貴社の省力化・効率化をしっかりサポートします。お気軽にお問い合わせください。

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それでは次回の記事もお楽しみにしていただければ幸いです。