【2026年度】ものづくり補助金と新事業進出補助金は統合する?〜旧制度のおさらいと統合後の概要〜

補助金申請プロサポート|中小企業の成長を支援 【2026年度】ものづくり補助金と新事業進出補助金は統合する?〜旧制度のおさらいと統合後の概要〜

序章:2026年度が始まった今、補助金の動向に変わりがある?

2026年度に入り、設備投資や新規事業の検討を本格化させている企業も多いのではないでしょうか。そんな中、今年は補助金に大きな動きがあります。それは「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」が統合されるというものです。

ここで注意したいのは、現時点で分かっていることと、これから公募要領で確定することを、きちんと分けて理解する必要があります。

まず押さえておきたいのは、これまでの2つの制度がそれぞれどんな役割を持っていたかです。

  • ものづくり補助金は、革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓に必要な設備投資等を支援する制度でした。
  • 一方、新事業進出補助金は、既存事業とは異なる新市場や高付加価値事業への進出、つまり新事業の立ち上げ投資を後押しする制度として位置づけられていました。

この記事では、まず統合前の2制度をおさらいしてから、統合後の制度を確認し、最後に「何が変わったのか」を比較していきます。この順序で読み進めることで、統合の全体像がすっきり見えてくるはずです。

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1章:ものづくり補助金を振り返る

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ものづくり補助金では、中小企業等の生産性向上を目的に、革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓に必要な設備投資等が支援対象となっていました。

制度の目的

ここで重要なのは、単に「古くなった設備を新しくする」だけでは対象にならないということです。あくまで「新製品・新サービス開発」や「海外展開」といった新しい価値提供を伴う投資が必要でした。

申請枠

申請枠は2つあり、第22次公募では、申請枠は以下の2つに分かれていました。

  • 製品・サービス高付加価値化枠:革新的な新製品・新サービス開発に必要な設備・システム投資等を支援する。
  • グローバル枠:海外事業を実施しながら国内の生産性も高める取組を支援する。

つまり、新製品・新サービス開発を中心に据えるか、海外事業を含む取組にするかで、枠が分かれていたわけです。

補助上限と補助率

金額面を整理すると、次のようになります。

補助上限額補助率
製品・サービス高付加価値化枠従業員数により変動。最大3,500万円中小企業 1/2、小規模・再生 2/3
グローバル枠最大4,000万円中小企業 1/2、小規模 2/3

補足
申請内容によっては、最低賃金の引き上げ(最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例)を満たすことで、補助率が1/2 → 2/3に引き上がります。
一方で、小規模企業・小規模事業者や再生事業者は、もともと補助率が2/3となります。
また、補助上限額は枠ごとに固定ではなく、従業員数区分に応じて上限が段階的に設定されているため、従業員数によっては上限額が引き上がる可能性があります。

  • 従業員数1~5人:各補助対象事業枠の補助上限額から最大100万円
  • 従業員数6~20人:各補助対象事業枠の補助上限額から最大250万円
  • 従業員数21~50人:各補助対象事業枠の補助上限額から最大1,000万円
  • 従業員数51人以上:各補助対象事業枠の補助上限額から最大1,000万円

補助対象経費

補助対象経費に関しましては、特に本補助金では「機械装置・システム構築費」が必須となっており、まずは“設備投資(またはシステム構築)を核にした計画”であることが前提になります。

  • 機械装置・システム構築費(必須)
  • 技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費
  • 外注費、知的財産権関連経費等

※機械装置費がメインであり、単価50万円(税抜)以上の設備を導入することが必須要件となっております。

対象事業の考え方で気をつけること

公募要領を見ると、いくつか注意点があります。

  • まず、「既存プロセスの改善だけ」を目的とした取組は、高付加価値化枠では対象外になる可能性があります。
  • また、単に機械を導入するだけで、新製品・新サービスの開発を伴わないものも補助対象にはなりません。

要するに、ものづくり補助金は「新しい価値を生み出す開発と設備投資をセットで説明する補助金」だと理解しておくべきでしょう。

以下に本補助金の概要を説明した記事のリンクを記載するので、詳しく知りたい方はご覧ください。
2025年度ものづくり補助金概要

2章:新事業進出補助金(第3回)を振り返る

新事業進出補助金の第3回では、「新規事業の新市場性・高付加価値性」を前提に、新市場や高付加価値事業への進出を後押しする設計になっていました。

補助金額と補助率

新事業進出補助金の金額面を整理すると、次のようになります。

従業員数補助金額補助率
従業員数20人以下750万円〜2,500万円(3,000万円)1/2
従業員数21〜50人750万円〜4,000万円(5,000万円)
従業員数51〜100人750万円〜5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上750万円〜7,000万円(9,000万円)

※賃上げ特例の適用による補助上限額の引上げを受ける事業者の場合、括弧内の補助上限額を適用

対象経費の幅が広い

この制度の特徴は、対象経費の幅が広いことです。機械装置・システム構築費はもちろん、建物費や広告宣伝・販売促進費なども対象に含まれていました。

具体的には、以下のような経費が挙げられます。

  • 機械装置・システム構築費:補助事業のために使用する機械装置・専用ソフトウェア等です。
  • 建物費:補助事業のために使用される生産施設・販売施設等の建設・改修等が該当します。
  • 広告宣伝・販売促進費:Webサイトに係る経費も含まれます。

つまり、設備だけでなく建物や販促活動まで対象範囲に入るという点が、この制度のポイントでした。

基本要件

新事業進出補助金では、申請の前提として満たすべき「基本要件」が設定されていました。これらを満たさないと、そもそも申請できない、または採択・交付の前提にならないということです。

主な要件は以下のとおりです。

  • 新事業進出要件
  • 新規事業の新市場性・高付加価値性(普及度・認知度が低いことをデータで示す、または同一分野内で高付加価値化・高価格化を図る等)
  • 付加価値額要件(自社で付加価値額目標値を設定し事業計画期間(3〜5年)最終年度に達成する)
  • 賃上げ要件(目標未達の場合、補助金返還の可能性あり)
  • 事業場内最賃水準要件(目標未達の場合、補助金返還の可能性あり)
  • ワークライフバランス要件(次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表していること。)

本補助金では多くの基本要件があります。以下の記事で詳しく記載しているので合わせてご覧ください。
2025年度新事業進出補助金の概要

3章:統合後の姿を「今わかる範囲」で確認する

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ここまでは2つの補助金の二つの制度概要をご説明しました。では、統合後はどうなるのでしょうか。以下に最新情報の参照元を記載します。
ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業の概要

統合後は「新事業進出・ものづくり補助金(仮称)」となり、公表されている資料を見ると、統合後の事業目的は「売上拡大や生産性向上を後押しする」ことであり、革新的製品・サービス開発、既存事業と異なる新市場への進出、海外市場開拓等に係る設備投資等を支援する方向性が読み取れます。

ただし、現時点で確認できるのは簡単な概要までです。対象経費の詳細や具体的な要件、審査項目などは、公募要領が出てから確定することになります。

統合後の申請枠の構成

資料によれば、統合後は少なくとも以下の3つの枠で整理されるようです。

  • 革新的新製品・サービス枠
  • 新事業進出枠
  • グローバル枠

補助上限と補助率

現時点で分かっている範囲で整理すると、次のようになります。

枠(統合後)補助上限額補助率
革新的新製品・サービス枠最大3,500万円1/2(小規模・再生 2/3)
新事業進出枠最大9,000万円1/2
グローバル枠最大9,000万円2/3

※上記は「現時点でわかる範囲」として整理しています。正式な上限・補助率は公募要領で確定します(要領公表後に本ブログ内で更新する予定です)。

現時点では「確定」とは言えない論点

ここで押さえておきたいのは、以下の2点がまだ確定していないということです。

  • 対象経費の詳細(建物費・販促費の扱い等)
  • 基本要件の詳細(新規性、市場性、審査項目、加点等)

これらは公募要領が出てから確認する必要があります。

なお、統合後の公募要領はまだ公表されていない一方で、2026年度も既存の2つの補助金は公募が動いています。たとえば、ものづくり補助金は第23次公募要領が公開され、申請締切日は令和8年5月8日となっております。
また、新事業進出補助金は第3回公募が進行中で、公募締切が2026年3月26日とされています。

これらの動きを踏まえると、統合後の「新事業進出・ものづくり補助金(仮称)」の初回公募締切は、今年の夏〜秋頃になる可能性も考えられます。
ただし、現時点では公募要領が出ていないため推測にとどまります。正式な公募開始時期・締切・要件・対象経費は、公募要領の公表後に確定情報として確認し、本ブログでもその時点で更新する予定です。

4章:結局、何が変わったのか??

ここが読者の皆さんが一番気になるところでしょう。「統合で何が変わるの?」という疑問に答えるため、比較表を使って整理します。

結論から言うと、枠の整理が確定し大枠の概要が公表された一方で、必要な対象経費や要件の確定は公募要領を待つ必要がある、というのが現状です。

比較のポイント

比較する際の観点は、以下の3つです。

  • 枠の整理:制度が別々だったものが、同じ補助金の中で枠として整理される
  • 補助額:基本的には変わらないが、グローバル枠のみ増額(4,000万円→9,000万円に変更)
  • 補助率:基本的には変わらないが、グローバル枠のみ基本補助率が1/2→2/3に変更

比較表で一気に理解する

観点旧:ものづくり(22次)旧:新事業進出(第3回)新:新事業進出・ものづくり補助金(仮称)
主な枠高付加価値化/グローバル新事業進出革新的新製品・サービス/新事業進出/グローバル
上限額3,500万円(高付加価値化)、4,000万円(グローバル)9,000万円3,500万円、9,000万円、9,000万円
補助率1/2(小規模・再生 2/3)1/22/3〜1/2
対象経費機械装置・システム構築費(必須)等建物費・販促費等も含む※要領公開後に確定

上記のとおり、制度の基本的な考え方に大きな変更はないものの、これまで別々だった2つの制度が統合され、1つの補助金の中で申請枠を分ける形となりました。
そのため、申請者は自社の投資目的に応じて「革新的新製品・サービス」「新事業進出」「グローバル」といった枠を選び、要件や補助額の枠組みに沿って申請することになります。

一方で、グローバル枠については補助上限額・補助率ともに引き上げられており、2026年度は2025年度と比べて、海外展開を含む事業戦略をより後押しする方向性が示唆されます。

5章:今からできる準備と情報の追い方

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最後に、統合を「不確実だから動けない」という話にしないために、今からできることを整理しておきましょう。

自社の投資計画がどの枠に近そうかを早めに仕分けしておき、公募要領が出たら対象経費と要件を確認して最終判断する、という流れをおすすめします。

この記事のポイント(4つ)

  • ものづくり補助金(22次)は、新製品・新サービス開発(+海外進出)を設備投資とセットで支援する制度だった
  • 新事業進出補助金(3回)は、新事業の立ち上げ投資として、建物や販促費まで対象になり得る制度だった
  • 統合後は、革新的新製品・サービス枠/新事業進出枠/グローバル枠という形で整理される見込み
  • 統合後の補助金の初回公募締切日は2026年の夏〜秋ごろになる見込み(※公募要領が未公表のため推測)

今から準備しておくべきこと

以下のチェックリストを参考に、準備を進めてみてください。

  • 自社の計画が「新製品・サービス開発」なのか「新事業進出」なのかを検討しておく
  • 投資内訳(設備・システム・建物・販促)を一度棚卸ししておく
  • 従業員規模による上限レンジを踏まえて、投資計画の現実的なラインを考えておく

最後に、本記事は「統合後の公募要領が出たら、対象経費・要件・審査項目を確定情報としてアップデートする」前提で書いています。
まずは枠の方向性だけ先に押さえておいて、公募要領が公開されてから最終判断する。これが、今年の”統合”を捉える上で無理のないアプローチだと考えています。

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それでは次回の記事もお楽しみにしていてください!