歯科医院の様々な設備の導入に使えることから人気の高いものづくり補助金ですが、医療法人や社会福祉法人の場合は使うことができません。開業医(個人事業主)の歯科医院において利用が可能です。
とはいうものの、日本国内における歯科医院のほぼ90%は開業医(個人事業主)と言われているため、ほとんどの歯科医院でものづくり補助金を活用することができるということになります。
そこで、この記事では、歯科医院におけるものづくり補助金の対象者について、医療法人や開業医の考え方、申請対象者等を紹介いたします。ものづくり補助金の活用を検討している歯科医院の方は、ぜひ、参考にしてください。
医療法人(社会福祉法人)の歯科医院はものづくり補助金の対象外
医療法人や社会福祉法人の歯科医院はものづくり補助金の対象ではありません。医療法人や社会福祉法人の歯科医院はものづくり補助金の対象外となります。
このことは、ものづくり補助金公募要領にも以下のとおり記載されています。
財団法人(公益・一般)、社団法人(公益・一般)、医療法人、社会福祉法人及び法人格のない任意団体は補助対象となりません。
ものづくり補助金公募要領
こうした理由から、医療法人や社会福祉法人の場合は使うことができません。
開業医(個人事業主)の歯科医院は補助対象
開業医(個人事業主)は公募要領に記載された申請対象者の要件を満たしている場合、補助対象となります。申請対象者については、下記の記事で詳しく紹介しています。
日本国内における歯科医院の約90%は開業医(個人事業主)と言われているため、ほとんどの歯科医院でものづくり補助金を活用できる可能性があるということになります。
なお、設備機器を導入してから5年以内に個人事業主から医療法人になった場合には、補助金額の一部を返還する必要がありますので、気をつけたい点になります。
ものづくり補助金 歯科医院の導入事例とは
次の5つの設備機器の導入事例として簡単に紹介いたします。
- 口腔内スキャナー
- セレックガイド
- セレックシステム
- 3D CTスキャン設備
- ミリングマシン
それでは簡単に紹介していきます。
口腔内スキャナーとは
口腔内スキャナーとは、小型カメラで口腔内(口の中)を撮影しそのデータをコンピュータで3D処理することで、三次元の画像として口の中の状態を確認できる装置です。これまでの二次元のレントゲンでは確認できない部分まで細部にわたり、正確に口の中の様子を確認できるようになります。
口腔内スキャナーの導入により次の3つのメリットを得られます。
- 患者様の負担の軽減
- より精度の高い歯形の作製
- より精度の高い矯正、マウスピース、インプラントの作製
こうした理由から、ものづくり補助金を活用して口腔内スキャナーを導入する歯科医院の方がいらっしゃいます。
詳しくは下記の記事で紹介しています。
セレックガイドとは
セレックガイドとは、歯科医院においてインプラント手術をする上で必要不可欠であるサージカルガイドを院内で作製できる医療設備機器のことです。安価、迅速、高品質での作製が可能なため、インプラント治療における患者様の負担を減らすことが期待できます。
セレックガイドの導入により次の3つのメリットを得られます。
- 患者様のニーズに対する迅速
- 柔軟な対応の実現
- 治療期間の大幅な軽減品質の向上
こうした理由から、ものづくり補助金を活用してセレックガイドを導入する歯科医院の方がいらっしゃいます。
詳しくは下記の記事で紹介いたします。
3D CTスキャン設備とは
歯科医院向けの3D CTスキャン設備とは、口の中を3D立体画像として撮影できる設備のことです。これまで2次元レントゲンの写真や目視に頼ってきた根管治療(歯の根の治療)や歯周病治療といった治療に対して、より正確な治療が期待できる設備であるため、多くの歯科医院で導入が検討されています。
3D CTスキャン設備の導入により次の3つのメリットを得られます。
- より正確な診断、治療
- 病気の早期発見
- 患者様の不安の解消
こうした理由から、ものづくり補助金を活用して3D CTスキャン設備を導入する歯科医院の方がいらっしゃいます。詳しくは下記の記事で紹介いたします
ミリングマシンとは
歯科用ミリングマシンとは、CAD/CAMシステムを利用した小型の切削加工機のことで、失われたり欠けてしまった歯を補う詰め物、被せ物などの補綴物を自動で作成できる機械のことです。
ミリングマシンの導入により次の3つのメリットを得られます。
- 治療期間の短縮、コスト削減
- 安定した高精度品質を実現
- 患者様の様々な要望に対応可能
こうした理由から、ものづくり補助金を活用してミリングマシンを導入する歯科医院の方がいらっしゃいます。詳しくは下記の記事で紹介いたします。
歯科医院でものづくり補助金を活用するには
歯科医院でものづくり補助金を活用するには、次の手順で検討を行っていくことが重要です。
- 現状の理解
- 社会から求められる役割の検討
- 課題の抽出
- 課題を解決する手段(新規事業や新規サービス)の提案
- 実施体制と実施工程の検討
- 事業実施後の自社の展望
- 事業実施後の市場の展望
特に大切なのは「1.現状の把握」です。ここで方向性を見誤ってしまうと、その後の申請書類の作成過程において、手戻りが発生する場合が多いですので、注意したいところになります。
このブログでは注意点を簡単に紹介しております。採択を目指す方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
まずは補助金のプロに相談を
ここまで、歯科医院におけるものづくり補助金の対象者について、医療法人や開業医の考え方、申請対象者等を紹介してきました。設備等の購入にものづくり補助金を活用したい歯科医院の方は、ぜひ、参考にしてください。
一方、開業医の方は日々の業務が多忙である場合が多く、なかなか申請業務まで手が回らないという方も多いです。
そういう場合には、外部の中小企業診断士に相談するようにしましょう。
特に、補助金申請プロサポートでは、中小企業診断士による無料相談会を実施中です。
補助金申請のプロとして、豊富な採択実績のある中小企業診断士が補助金のお悩みにお答えしますので、補助金のお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。
早稲田大学卒業後、大手総合商社に勤務し、
企業成長と多様な働き方の両立を支援する株式会社WellFlagsを設立
ものづくり補助金やIT補助金等の補助金申請代行の専門家として、各種補助金のコンサルタント、申請代行を実施
高い採択率を誇る補助金申請プロサポートの代表コンサルタントとしても活動中