こんにちは!WellFlagsです。
これまではIT導入補助金をツール導入側の視点で書くことが多かったのですが、本日はツール提供側の視点で書いてみます。
IT導入補助金のベンダー/ITツールの登録とは
そもそもIT導入補助金におけるベンダー(IT導入支援事業者)とITツールの登録について説明します。
一般的な補助金制度であれば、設備やシステムはどこの業者から購入しても問題ありません。
※交付申請時に見積を出している業者である必要はあります。
ただしIT導入補助金においては、購入するITツールは補助金の制度として登録済のものである必要があります。
イメージとしては、ファミレスのメニュー表から自分が導入したいツールを選ぶものに近いです。
そのため自社でITツールを開発しており、顧客からIT導入補助金を使って導入したい…と言われてもすぐには補助金を使えません。
事前に登録作業を完了させている必要があるのです。
そのため顧客からの引き合いがなくても、先に登録だけ完了させておくことをオススメします。
登録についてはベンダー登録(会社として登録する)と、ITツール登録(提供するITサービスを登録する)の両方を完了させる必要があります。
同じ会社で会計ツールと人事管理ツールを登録する場合、ITツール登録は二回行う必要があります。
また、ITベンダー登録の際には必ず法人税の納税証明書が必要となります。
そのため、必ず事業開始後に二期目を迎えており、かつ一度は納税を完了している必要があります。
登録するための手順
登録についてはシステム上から行うことができます。
登録するための手順や、実際の作業内容は公式サイトにある手引きが分かりやすいため、そちらをご確認ください。
IT導入支援事業者登録の手引き
※本資料はIT導入補助金2023のものです。2024年からの制度では変更となる可能性があります。
当ブログでは登録の際に必要となる書類のみ紹介します。
ITベンダー(IT導入支援事業者)登録
まずはITベンダー登録について説明します。
実際には法人の単独登録、コンソーシアム(幹事社)、コンソーシアム(構成員)の三種類の登録がありますが、一番多い法人の単独登録について必要書類を説明します。
- 履歴事項全部証明書
申請日から三か月以内に取得している必要があります。 - 法人の納税証明書(その1またはその2)
直近分のものに限ります。
税務署にて発行されているものに限ります。
電子納税証明書の場合は、交付請求時にPDF形式にて発行されたフォーマット(窓口発行の納税証明書と同一フォーマット)のみ有効です。
ITツール登録
続いてITツール登録について説明します。
ツールの登録については、基本的にフォーム上にライセンスの価格、機能などの必要事項を入力していく形となっています。
ここでは主な入力事項と、作成が必要となる書類を説明していきます。
- ITツール概要(1000文字)
- Web掲載用URL
ツールの情報をWebで公開している必要があります。 - マスターファイル
動作に必要なマスターファイルを記載します。 - 機能説明資料
ツールの機能を説明するための資料が必要です。
※営業用の説明資料があればそちらで代用可能です。 - 価格説明資料
ツールの価格を説明するための資料が必要です。
※営業用の説明資料があればそちらで代用可能です。
登録することによるメリット
最後にIT導入補助金に登録することのメリットを紹介していきます!
①:自社のブランディング向上につながる
IT導入補助金にベンダー登録すると、国の補助金制度に企業として登録されることとなります。
これにより競合他社より企業としての信頼感を得られることとなり、ブランディングにつながります。
また、一部の企業は事例紹介として公式サイトにも掲載されるため、そのときに自社のクライアントが掲載されればよりブランディングの強化が見込めます。
②:自社ITツールの認知度向上につながる
上記と同様ITツールが登録されることで、ユーザへの認知度向上につながります。
国の制度として登録されているツールであれば、ユーザも安心して導入することができるようになります。
③:費用面で導入を悩んでいるお客様への後押しができる
IT導入補助金2023は通常枠で1/2、デジタル化基盤導入枠では2/3または3/4の補助率となっています。
これまで費用面がネックで自社のツールを導入できなかったお客様に対して、補助金制度を紹介することで成約につながることが見込めます。
ただしあくまでも補助金は後払いであることと、不採択となる可能性もあることは事前に伝えておくようにしましょう。
④:補助金ユーザからの問い合わせ数の増加が見込める
IT導入補助金にはツール検索機能があります。
そのため補助金制度を利用してITツールを導入したい潜在ユーザからの問い合わせが増えることが見込めます。
現状の営業・マーケティング手法で売上が頭打ちになっている場合、新規の問い合わせから売上増加も見込めます。
⑤:お客様に寄り添う機会ができる
IT導入補助金2023では、申請の際にベンダー側が労働生産性の向上を算出します。
これまではツールを販売するのみだったのが、よりお客様のビジネスを理解して自社ITツールがどう改善につながるのかまで把握する必要が出てきます。
そのため従来よりもお客様と寄り添う機会が増えると言えるでしょう。
本日の記事ではITベンダーの視点から、補助金制度を利用するメリットを紹介しました。
今後も様々な情報を発信していきますので、ぜひお楽しみにしていてください!
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早稲田大学卒業後、大手総合商社に勤務し、
企業成長と多様な働き方の両立を支援する株式会社WellFlagsを設立
ものづくり補助金やIT補助金等の補助金申請代行の専門家として、各種補助金のコンサルタント、申請代行を実施
高い採択率を誇る補助金申請プロサポートの代表コンサルタントとしても活動中