様々なITツールを導入できる事から、多くの事業者の方において積極的に検討されているIT導入補助金ですが、採択率は約50%となっており、概ね2人に1人が採択される状況です。
逆に言うと2人に1人が不採択ということであり、採択の可能性を向上させるための1つのポイントとしては、加点項目を理解する事が挙げられます。
この記事では、IT導入補助金における加点項目について、補助金申請のプロとして各種補助金の申請をコンサルタントしてきた経験を元に紹介します。
IT導入補助金の6つの加点項目とは
次の6つになります。
- 地域経済牽引事業計画の承認を取得している
- 地域未来牽引企業として経済産業省に選定されている
- 導入するITツールとしてクラウド製品を選定している
- 導入するITツールとして「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定している
- 導入するITツールとしてインボイス制度対応製品を選定している(通常枠A・B類型の場合)
- 所定の要件を全て満たす事業計画を策定し、従業員に表明している (通常枠A類型の場合)
それではそれぞれ紹介します。
地域経済牽引事業計画の承認を取得している
地域未来投資促進法とは、地域の特性を生かした高い付加価値を創出することで地域経済の発展を促進することを目的に作られた法律です。
この法律に基づき、事業者は地域経済牽引事業計画を策定する事ができ、策定した地域経済牽引事業計画が市町村や県に認められれば、承認を得ることができます。
そして、承認を得た事業に関連する事業を申請した場合に加点されるというわけです。ただ、この取組みはすぐに取得できるものではないので、加点項目として狙うことは難しいです。
地域未来牽引企業として経済産業省に選定されている
地域未来牽引企業とは、地域内外の取引実態や雇用・売上高を勘案し、地域経済への影響力が大きく、成長性が見込まれるとともに、地域経済のバリューチェーンの中心的な担い手、および担い手候補である企業として、経済産業省にとして選定された企業のことです。
地域未来牽引企業が取り組む事業の場合には加点されるということになります。ただ、この取組みはすぐに取得できるものではないので、加点項目として狙うことは難しいです。
導入するITツールがクラウド製品である
導入するITツールがクラウド製品の場合加点項目となります。
ただ、こちらの項目についても、どんなITツールを選定するかどうかで変わってしまうため事業者の方ではどうしようもない点もあります。こちらの項目についてはあまり気にせず、結果的に加点されることになったら良いという程度の認識をお持ちいただけると良いかと思います。
導入するITツールが「サイバーセキュリティお助け隊サービス」である
導入するITツールがクラウド製品の場合加点項目となります。
ただ、こちらの項目についても、どんなITツールを選定するかどうかで変わってしまうため事業者の方ではどうしようもない点もあります。こちらの項目についてはあまり気にせず、結果的に加点されることになったら良いという程度の認識をお持ちいただけると良いかと思います。
導入するITツールとしてインボイス制度対応製品を選定している
(通常枠A・B類型の場合のみ)
導入するITツールがインボイス制度対応製品である場合、加点項目となります。この項目については、インボイス制度を拡充していきたいという国としての意向を透けて見ることができますね。
なお、こちらの項目についても、どんなITツールを選定するかどうかで変わってしまうため事業者の方ではどうしようもない点もあります。あまり気にせず、結果的に加点されることになったら良いという程度の認識をお持ちいただけると良いかと思います。
所定の要件を全て満たす事業計画を策定し、従業員に表明している
(通常枠A類型の場合のみ)
こちらの項目は狙っていきたい加点項目となります。ここでいう所定の要件とは「従業員の賃上げ」であり、具体的には以下の要件となります。
- 給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
- 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする
ざっくり言うと、ITツールの導入により、従業員の賃上げを行うということを従業員に表明している場合には加点項目となるという事になります。この項目は事業者の努力で達成できるため、是非とも、狙いたい加点項目になります。
IT導入補助金の審査者とは
IT導入補助金の加点項目と同様に重要になる点が「審査を行う人は誰なのか」と言うことを理解しておく事です。IT導入補助金の公募要領には審査者について下記の通り記載されています。
審査は、学識有識者を含む関係分野の専門家で構成された外部審査委員会において行う。
ここでいう専門家とは、主に中小企業診断士で構成されていると言われています。そのため、中小企業診断士特有のロジックを理解しておく事は、IT導入補助金の採択率をさらに向上させることに寄与する事が期待できると言われています。
IT導入補助金の審査者とは
この記事では、IT導入補助金の加点項目について紹介してきました。採択を目指す方はぜひ参考にしてください。
一方、事業者の中には「そもそも、日々の業務におわれ、検討する時間がない」という事業者の方も多いのではないでしょうか。
そうした場合には、補助金のプロに相談することも一手です。豊富な実績のある補助金コンサルであれば、ITツールのノウハウも豊富で、申請の悩みを素早く解決できることが期待できます。
特に、補助金申請プロサポートでは、補助金申請にお悩みの方向けに、無料相談を実施中です。
補助金申請のプロとして、豊富な採択実績のある補助金申請のプロが補助金のお悩みにお答えしますので、補助金のお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。
早稲田大学卒業後、大手総合商社に勤務し、
企業成長と多様な働き方の両立を支援する株式会社WellFlagsを設立
ものづくり補助金やIT補助金等の補助金申請代行の専門家として、各種補助金のコンサルタント、申請代行を実施
高い採択率を誇る補助金申請プロサポートの代表コンサルタントとしても活動中