様々なITツールを導入できる事から、多くの事業者の方において積極的に検討されているIT導入補助金ですが、補助を受けるためには様々な要件が存在します。
補助要件の1つに「生産性向上のためのITツールであること」という要件がありますが、この「生産性向上」という点において疑問を感じる事業者の方も少なくありません。
この記事では、IT導入補助金における生産性向上について紹介します。
IT導入補助金の生産性向上とは
IT導入補助金における「生産性向上」とは「労働生産性が伸びること」と捉える事ができます。
IT導入補助金の公募要領では生産性向上に関する具体的な記述はありませんが、IT導入補助金の申請要件の中に次のような記載があります。
ITツールの導入により、労働生産性の1年後の伸び率が3%以 上、3年後の伸び率が9%以上及びこれらと同等以上の、数値目標を作成すること。
IT導入補助金の公募要領
このことから、「生産性の向上」=「労働生産性の伸び」と捉える事ができるわけになります。
労働生産性とは
労働生産性とは、労働人数(もしくは労働時間)あたりの成果のことを言い、以下の計算式で算出します。
労働生産性 = 粗利益(売上-原価)÷(従業員数×1人あたり勤務時間(年平均))
簡単にいうと「従業員1人が労働時間1時間あたりにどれくらいの価値を生み出しているか」という指標になります。
労働生産性を把握することは、労働力が効率的に使われているか、効率的に仕事ができているかという事を把握することに繋がります。
生産性向上を考える3つのポイント
次の3点がポイントになります。
- IT化できそうな業務の洗い出し
- IT化のための具体的な検討
- 導入するITツールの検討
それではそれぞれ紹介していきます。
IT化できそうな業務の洗い出し
IT導入補助金における生産性向上を検討する1つ目のステップは「IT化できそうな業務の洗い出し」です。
経営活動における業務は「IT化できる業務」と「IT化できない業務(RPAによってできる業務)」の2つに大きく分ける事ができるそうです。IT補助金の導入に当たっては、まず、IT化できそうな業務の洗い出しを行いましょう。
ここでは、ITツールのことは考える必要はなく「この業務はIT化(機械化)できそうだ」といった程度の検討で十分です。IT化できそうな業務の洗い出しが完了したら次のステップに進みます。
IT化のための具体的な検討
IT導入補助金における生産性向上を検討する2つ目のポイントは「IT化のための具体的な検討」です。
ここでは、ステップ1で洗い出したIT化出来そうな業務について、「それぞれの業務において、実際にIT化が出来そうな部分はどこか」ということを具体的に検討していきます。
また、同時に「業務をIT化することで業務時間が減らせるかどうか」も検討することがポイントです。IT導入補助金の採択を受けるには、労働生産性を高める必要があるため、「業務のIT化により人件費や労働時間を削減できるかどうか」は重要な検討ポイントとなります。
もし検討が進まないという場合には過去の採択事例を参照することも有効です。
導入するITツールの検討
IT導入補助金における生産性向上を検討する3つ目のポイントは、導入するITツールの検討です。
これまでの検討過程で「IT化のための具体的な検討」を行なってきましたが、ここからは「導入すべきITツールの検討」になります。
これまでの検討過程を踏まえ効率化できる業務が具体的になっているため、ここからはどのようなITツールが必要かということを具体的に検証し、導入するITツールの選定します。なお、ITツールの具体的な内容については下記の記事でも紹介しております。
> ITツールとは
以上が、IT導入補助金の生産性向上についての検討プロセスとなります。
検討が進まない場合には
この記事では、IT導入補助金における生産性向上について3つのポイントを紹介しました。採択を目指す方はぜひ参考にしてください。
一方、事業者の中には、「結局、どんなITツールが良いのか分からない」「そもそも、日々の業務におわれ、検討する時間がない」という事業者の方も多いのではないでしょうか。
そうした場合には、補助金のプロに相談することも一手です。豊富な実績のある補助金コンサルであれば、ITツールのノウハウも豊富で、申請の悩みを素早く解決できることが期待できます。
特に、補助金申請プロサポートでは、補助金申請にお悩みの方向けに、無料相談を実施中です。
補助金申請のプロとして、豊富な採択実績のある補助金申請のプロが補助金のお悩みにお答えしますので、補助金のお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。
早稲田大学卒業後、大手総合商社に勤務し、
企業成長と多様な働き方の両立を支援する株式会社WellFlagsを設立
ものづくり補助金やIT補助金等の補助金申請代行の専門家として、各種補助金のコンサルタント、申請代行を実施
高い採択率を誇る補助金申請プロサポートの代表コンサルタントとしても活動中