IT導入補助金の ITツールの要件とは|4つのポイント

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昨今のDX化の影響を受け人気の高まっているのがIT導入補助金です。IT導入補助金を活用することにより、様々なITツールを導入することが可能です。

一方、事業者の方からは「IT導入補助金で導入できるITツールの要件」がよく分からないというご相談を受けることがあります。確かにIT導入補助金の公募要領を見ても、なかなか理解することが難しい点があります。

そこで、この記事では、IT導入補助金のITツールの要件についてポイントに絞って解説します。

IT導入補助金のITツールの要件とは

IT導入補助金のITツールとは、業務効率化のために新たに導入されるソフトウェアやクラウドサービスなどのことです。また、導入にあたってのサポート費用や設定費用も補助対象として含める事ができます。なお、導入されるITツールは、IT導入支援事業者に登録されたものであることも必要です。

こうした点を踏まえると、IT導入補助金のITツールの要件は、次の4点がポイントとなります。

  1. ソフトウェア
  2. オプション
  3. 役務
  4. ハードウェア

それでは、詳しく解説していきます。

1. ITツールのソフトウェアとは

ITツールのソフトウェアとは

IT導入補助金におけるITツールソフトウェアとは、そのソフトウェアが保有する機能を導入することによって、特定の業務の労働生産性が向上するまたは効率化されるソフトウェアのことを指します。

つまり、申請者の業務を効率化できるITツールであれば幅広く補助を受けられる可能性があるということになりますね。

なおソフトウェアの事例はITツール登録要領でも紹介されており、下記に一部を抜粋いたします。詳しく知りたい方は「ITツール登録要領」にてご参照が可能です。

全業種で対象人事や労務の管理システム
飲食業で対象セルフオーダーシステム
医療業で対象オンライン診断システム

2. ITツールのオプションとは

ITツールのオプションとは

IT導入補助金におけるITツールオプションとは、先程のソフトウェア機能拡張や相互連携等のオプションを導入することを指します。当該オプションも補助対象となり、具体的には「拡張機能」「データ連携」「セキュリティ強化」の3つのオプションが補助対象とされています。

拡張機能の費用

ソフトウェアの機能を拡張するオプションです。具体的には、フォーマット変換、バックアップ、ファイル管理などのユーティリティー、カスタマイズ用アドオン・プラグインソフト、WEBサーバ、DBサーバ、システム運用などのミドルウェアパッケージが対象となります。

データ連携ツールの費用

ソフトウェアのデータソースからデータを受け取り、ソフトウェアやシステム間でデータを相互に共有・活用ができるように連携・同期を行うオプションです。具体的には、EAIやETL製品などが対象となります。

セキュリティ導入の費用

ソフトウェアを安全に使用するために講ずるセキュリティ対策費用(データの暗号化、悪意あるウイルスからの防御、アクセス制限、改ざん排除等を行う情報セキュリティ対策ソフトやサービス等)のことです。

3. ITツールの役務とは

ITツールの役務とは

IT導入補助金におけるITツール役務とは、ざっくり紹介すると先程のソフトウェアなどを導入するのに必要となる役務費のことです。例えば、導入のサポート費用や導入設定のための作業費などといった人件費になり、「導入コンサルティング」「導入設定・マニュアル作成・導入研修」「保守サポート」の3つが補助対象となります。

導入コンサルティングの費用

交付決定後に発生する導入予定のITツールの詳細設計(導入計画、教育計画の策定等)などに必要となるコンサルティング費用は補助の対象となります。

導入設定・マニュアル作成・導入研修の費用

導入するITツールのインストー ル作業や動作確認の費用、マスタ設定等の導入設定費用、操作指導等の教育費用やマニュアル作成費用等が補助の対象となります。

保守サポートの費用

保守費用全般が補助の対象となります。通常枠の場合は1年、デジタル化基盤枠の場合は2年がそれぞれ最長期間となります。

4. ITツールのハードウェアとは

ITツールのハードウェアとは

ソフトウェアと同時に導入するパソコンやタブレット、券売機やPOS等の導入費に対して補助を受けることができます。「PC・タブレット・プリンター・スキャナー及びそれらの複合機器」「POSレジ」「モバイルPOSレジ」「券売機」にカテゴリー分けされています。

なお、ハードウェアはデジタル基盤枠のみで補助対象となるので注意が必要です。

IT導入補助金のデジタル基盤枠とは

PC・タブレット・プリンター・スキャナー及びそれらの複合機器の費用

ソフトウェアと合わせて導入する場合に限り、PC・タブレット・プリンター・スキャナー及びそれらの複合機器及びこれらにかかる運搬費が補助されます。

POSレジの費用

ソフトウェアで登録されたPOSシステムの導入と合わせて購入するレジ本体機器(POS専用機) の費用が対象となり、その付属品としての、キャシュドロワ、カスタマーディスプレ イ、レシートプリンタ、自動釣銭機、カードリーダ、バーコードリー ダ、Wi-Fi ルータ、設置運搬費も補助の対象となります。

なお、POSレジとは、ターミナル型POSレジ、セミセルフ型POSレジ、セルフ型POSレジのことで、これ以外のレジの場合はモバイルPOSでの申請を検討することとなります。

モバイルPOSレジの費用

ソフトウェアで登録されたモバイルPOSシステムの導入と合わせて購入するレジ本体機器(PC、タブレット、スマートフォン等)の費用が対象となり、その付属品としての、キャシュドロワ、カスタマーディスプレ イ、レシートプリンタ、自動釣銭機、カードリーダ、バーコードリー ダ、Wi-Fi ルータ、設置運搬費も補助の対象となります。

券売機の費用

ソフトウェアで登録された券売機システムの導入と合わせて購入する券売機の本体機器の費用が対象 となり、券売機の付属品としてのWi-Fi ルータや設置運搬費も補助の対象となります。

ITツールの具体的事例とは

IT導入補助金の通常枠(B)のイメージ画像

ここまでITツールにについて、4つの要件をポイントに紹介してきました。役務費としてのコンサルティング費用やマニュアル作成費用に使える点などは、しっかりチェックしておきたいところですね。

また、より理解を深めるには、導入事例を参考にするのも一手です。下記の記事においてIITツールの導入事例を紹介していますので、採択を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

ITツールの具体的な導入事例とは

どのようなITツールが良いか分からない場合

IT導入補助金 の 申請 を サポート します

この記事では、中小企業診断士として、各種補助金の申請をコンサルタントしてきた経験を元に、「IT導入補助金のITツールの要件」について紹介してきました。採択を目指す方はぜひ参考にしてください。

一方、事業者の中には、「結局、どんなITツールが良いのか分からない」「そもそも、日々の業務におわれ、検討する時間がない」という事業者の方も多いのではないでしょうか。

そうした場合には、補助金のプロに相談することも一手です。豊富な実績のある補助金コンサルであれば、ITツールのノウハウも豊富にあるため、申請の悩みを素早く解決できることが期待できます。

特に、補助金申請プロサポートでは、補助金申請にお悩みの方向けに、無料相談を実施中です。

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