近年、中小企業を取り巻く環境は、社会情勢や景気の変化、急速な技術革新などにより、めまぐるしく変化しています。こうした中で企業が持続的に成長するには、既存事業を続けるだけでなく、新たな取り組みに挑戦する姿勢が重要です。
経営革新計画は、企業の目標を可視化し、新たな事業活動に向けた取り組みを明確にするために役立ちます。承認を受けることで、公的支援の対象となる場合もあります。
本記事では、経営革新計画の概要やメリット、申請時の注意点について解説します。
「利益拡大のために何をすればいいか分からない」、「新事業を始めたいが資金が確保できない」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。
①経営革新計画とは
経営革新計画とは、中小企業等が新たな事業活動に取り組み、経営の向上を目指すために作成する計画書です。中小企業等経営強化法に基づく制度であり、同法では「経営革新」を、新事業活動によって経営の相当程度の向上を図ることと定めています。
単に目標を設定するだけでなく、新商品の開発や新サービスの提供、新たな生産・販売方式の導入、新規市場への進出など、目標達成に向けた具体的な取り組みを明確にする必要があります。
対象者
経営革新計画を申請できるのは、中小企業等経営強化法に定める「特定事業者」です。具体的には、一定の従業員数要件を満たす会社・個人事業主のほか、企業組合や協業組合、事業協同組合、商工組合、商店街振興組合などの組合・連合会が対象となります。
承認機関
経営革新計画の申請先は、申請者や共同申請者の構成によって異なります。中小企業者が単独で申請する場合は、原則として、申請者の所在地を管轄する都道府県が申請先で、都道府県知事が承認者となります。
一方、複数の中小企業者が共同で計画を作成する場合は、申請代表者や実施主体者の所在地によって、国の地方機関や事業所管省庁が申請先となることがあります。たとえば、共同申請を行う複数の事業者の所在地が同一の地方局の区域を超える場合は、事業所管省庁や中小企業庁が窓口となる場合があります。
申請先は計画の内容や申請者の構成によって変わるため、申請前に都道府県の担当窓口へ確認しておくと安心です。
②「経営革新」の定義——何が対象になるか

中小企業等経営強化法では、経営革新を「事業者が新事業活動を行うことにより、その経営の相当程度の向上を図ること」と定めています。
ここで重要なのが、「新事業活動」と「経営の相当程度の向上」の意味です。
この2つのキーワードをもとに、経営革新の定義を読み解いていきましょう。
新事業活動の5類型
新事業活動と認められるのは以下の5種類です。
| 新商品の開発または生産 | 既存の技術や設備を生かし、これまで扱っていなかった用途・顧客層向けの商品を開発する |
| 新役務(サービス)の開発または提供 | 既存事業で培った設備・人材・ノウハウを活用し、これまで提供していなかったサービスを始める |
| 商品の新たな生産・販売方式の導入 | 商品開発や生産工程、販売体制を見直し、開発期間の短縮や新たな販路開拓につなげる |
| 役務の新たな提供方式の導入 | 既存のサービスに専門性や付加サービスを組み合わせ、これまでとは異なる方法で提供する |
| 技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動 | 新素材や新技術に関する研究開発を行い、その成果を自社の商品開発や製造工程に活用する |
「新しい」の基準——業界内での新規性か、自社内での新規性か
「新事業活動」といっても、必ずしも業界内で誰も取り組んでいない事業である必要はありません。自社にとって新しい取り組みであり、経営の向上につながる内容であれば、新事業活動として認められる可能性があります。
ただし、同業他社や同一地域で相当程度普及している技術・方式を導入するだけでは、対象外となる場合があります。
一方で、既存のサービス提供方法を見直し、新たな顧客層の開拓や顧客利便性の向上につながる仕組みを構築する場合は、新事業活動として評価される可能性があります。重要なのは、単なる設備やシステムの導入ではなく、自社にとってどのような新規性があり、経営の向上にどうつながるのかを明確にすることです。
経営の相当程度の向上とは
「経営の相当程度の向上」とは、3〜5年の事業期間で、以下2つの指標が定められた基準以上の水準に達することを指します。
| 「付加価値額」又は「一人当たりの付加価値額」の伸び率 | 「給与支給総額」の伸び率 | |
|---|---|---|
| 事業期間が3年の場合 | 9%以上 | 4.5%以上 |
| 事業期間が4年の場合 | 12%以上 | 6%以上 |
| 事業期間が5年の場合 | 15%以上 | 7.5%以上 |
各指標は、以下のように算出されます。
- 付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
- 一人当たりの付加価値額=付加価値額/従業員数
- 給与支給総額=役員報酬+給料+賃金+賞与+各種手当
「経営の向上」というと売上高に目が行きがちですが、売上だけでは企業の全体像を十分に把握することはできません。経営革新計画では、新事業活動によってどれだけ付加価値を生み出せるか、また従業員等への給与支給につながるかを確認するために、これらの指標が設けられています。
③承認を受けるメリット
経営革新計画の承認を受けた企業は、補助金申請時の加点や融資制度、信用保証の特例など、資金調達に役立つ支援策の対象となる場合があります。ただし、承認を受ければ必ず支援を利用できるわけではなく、各制度の利用には別途審査が必要です。
補助金申請時の加点・優遇
経営革新計画の承認を受けていると、一部の補助金申請で加点や優遇を受けられる場合があります。
たとえば、ものづくり補助金では、申請締切日時点で有効な経営革新計画の承認を取得した事業者が加点対象に含まれています(第23次公募時点)。
ただし、経営革新計画の承認を受けていれば必ず採択されるわけではありません。対象となる補助金や加点要件は公募回によって異なるため、申請時には最新の公募要領を確認しましょう。
政府系金融機関(日本政策金融公庫等)の低利融資・信用保証の特例
経営革新計画の承認を受けると、承認計画に基づく事業資金について、日本政策金融公庫の融資制度や信用保証の特例を利用できる場合があります。
| 優遇措置名称 | 対象者 | 優遇措置内容 |
|---|---|---|
| 信用保証の特例 | 経営革新計画の承認を受けた特定事業者 | ・普通保証:通常枠2億円に加え、別枠2億円(組合等は通常枠4億円に加え、別枠4億円)・無担保保証:通常枠8,000万円に加え、別枠8,000万円(うち特別小口保証は通常枠2,000万円、別枠2,000万円)・新事業開拓保証:通常2億円から3億円に拡大(組合等は通常4億円から6億円に拡大) |
| 日本政策金融公庫の特別利率による融資制度 | 経営革新計画の承認を受けた特定事業者 | 【中小企業事業】「新事業育成資金」・融資限度額:直接貸付7億2,000万円・利率:5億4,000万円まで、土地に係る資金を除き基準利率−0.65%「新事業活動促進資金」・融資限度額:直接貸付14億4,000万円・利率:5億4,000万円まで、土地に係る資金を除き基準利率−0.65% 【国民生活事業】「新事業活動促進資金」・融資限度額:直接貸付7,200万円・利率:土地に係る資金は基準利率 |
| 高度化融資制度 | 経営革新計画の承認を受けて高度化事業に取り組む組合等 | ・貸付利率:1.00%または無利子 ・償還期限:据置期間を含む20年以内 ・据置期間:3年以内 ・貸付割合:原則として貸付対象施設の整備資金の80%以内 |
| 食品等流通合理化促進機構による債務保証制度 | 経営革新計画の承認を受けた食品製造業者等に該当する特定事業者 | ・保証限度額:4億円 ・保証期間:設備資金20年以内(うち据置期間は最長3年)、運転資金5年以内 |
※各制度の利用には別途審査が必要です。数値・条件についての最新情報は公式サイトや窓口などでご確認ください。
海外展開に伴う資金調達の支援措置
経営革新計画の承認を受けた企業が海外で新事業活動を行う場合、海外展開に必要な資金調達について支援を受けられる場合があります。
代表的な支援策として、日本政策金融公庫によるスタンドバイ・クレジット制度があります。これは、海外現地法人等が現地の金融機関から融資を受ける際に、日本政策金融公庫が信用状を発行し、現地通貨建ての資金調達を支援する制度です。
また、中小企業信用保険法の特例により、海外子会社等への投資や貸付けに必要な資金について、信用保証の対象となる場合もあります。
対外的な信用力・営業ツールとしての活用
経営革新計画の承認は、自社の新事業活動について、一定の新規性や実現可能性が確認されたことを示す材料にもなります。
承認を受けた計画は、金融機関や取引先に対して、新事業の方向性や将来性を説明する際にも活用できます。単なるアイデアではなく、目標値や実施計画を事業計画によって分かりやすく示せるため、資金調達や営業活動の場面で説得力を高めやすくなるでしょう。
また、自治体によっては、承認企業の事例集を作成・公表している場合もあります。こうした事例掲載は、自社の取り組みを外部に知ってもらう機会にもなります。
④申請の流れ

続いて、経営革新計画申請の一般的な流れをご紹介します。
経営革新計画は、申請から承認までに1〜2か月程度かかります(自治体により2〜3か月かかる場合も)。さらに、事前相談や計画書の作成、必要書類の準備にも時間がかかるため、全体のスケジュールには余裕を持っておきましょう。
経営革新計画の申請自体に決まった締切はありませんが、支援措置の活用を検討している場合は、希望する申請時期や利用時期から逆算して準備を進めることが大切です。
※申請方法や必要書類は申請先によって異なります。必ず事前相談時にご確認ください。
事前相談
計画を作成する前に、まずは都道府県の担当窓口や商工会・商工会議所、認定経営革新等支援機関などに相談し、対象者の要件や申請方法、利用できる支援措置を確認します。
特に確認しておきたいのが、申請先となる承認機関です。経営革新計画の申請先は、申請者の所在地や共同申請者の構成によって異なります。単独申請の場合は、原則として申請者の所在地を管轄する都道府県が申請先となりますが、複数の事業者が共同で申請する場合などは、国の地方機関や事業所管省庁が窓口となることもあります。
また、申請先によって提出書類の様式や確認事項が異なる場合があるため、早い段階で確認しておきましょう。
主な相談先としては、以下が挙げられます。
- 都道府県の担当窓口
- 商工会
- 商工会議所
- 中小企業支援センターなどの地域支援機関
- 認定経営革新等支援機関
- よろず支援拠点
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計画書の作成
申請先や支援機関に確認したうえで、必要書類を作成します。申請書や様式は、申請先の公式サイトなどから入手できる場合が多いため、最新の様式を確認して準備しましょう。
申請書の書き方や計画策定の進め方に不安がある場合は、商工会・商工会議所や認定経営革新等支援機関などから助言を受けることもできます。
申請・審査
計画書と必要書類がそろったら、申請先に提出します。提出後は、申請内容について審査が行われます。必要に応じて、内容の修正や追加資料の提出を求められる場合もあります。
また、信用保証や融資制度などの支援措置を利用したい場合は、経営革新計画の申請と並行して、金融機関や信用保証協会などの関係機関に相談しておくとスムーズです。
承認・フォローアップ調査
審査の結果、計画が承認されると、経営革新計画の承認事業者として支援措置の対象となります。ただし、実際に融資や信用保証などを利用する場合は、各実施機関での審査を受ける必要があります。
また、承認後は、計画開始後1〜2年目を目安に計画の進捗状況について確認が行われる場合があります。これは計画の実施状況を把握するためのものであり、目標に届かなかったからといって直ちに罰則が科されるものではありません。ただし、承認後も計画の進捗や実績を確認しながら、必要に応じて事業内容を見直していくことが大切です。
⑤計画書に書くべき内容
経営革新計画の申請では、様式第13や別表1〜7など、複数の書類を作成します。本記事では、特に重要な別表1・別表2の書き方を中心に解説します。
※書類構成や記載事項は、承認機関によって異なる場合があります。必ず自社を管轄する承認機関に確認してください。
別表1の記載項目
別表1では、新事業活動の内容や数値目標を記載します。計画書のなかでも中核となる記載項目が多いため、内容を正確に整理し、分かりやすく記入しましょう。
新事業活動の類型と目標
まず、新事業活動の5類型のうち、どれに該当するかを明示します。選択項目になっているため、該当するものすべてに丸をつけましょう。
また、「経営革新計画のテーマ」欄には、取り組みの内容が具体的に分かるテーマを記入します。たとえば、「〇〇を活用した新商品□□の開発」「既存技術を活用した新サービス△△の提供」のように、新事業活動の内容が一目で伝わる表現にするとよいでしょう。
自社の現状と経営課題
沿革、事業内容、従業員数などの基本情報に加え、売上や利益の推移、現在抱えている課題を整理します。そのうえで、新事業活動によって解決したい経営課題を明確にします。
目標伸び率
「経営の相当程度の向上」の根拠となる指標について、目標伸び率を設定します。先ほどご紹介した通り、定められた伸び率以上の数値を記入する必要があります。
また、その伸び率が達成可能であることを示せるよう、資金調達の方法や売上見込み、費用計画なども整理しておきましょう。
別表2の記載項目
別表2は、実施項目やスケジュールを整理する書類です。計画の進捗を確認する際にも役立つため、作成後も定期的に見直すようにしましょう。
実施計画
新事業活動について行う実施項目と、その評価基準、評価頻度、評価実施時期を記入します。評価基準は「製造原価」や「新商品の売上」のように、定量化できる基準を設定することが奨励されています。実施時期は1年目の第1四半期であれば「1-1」と言うように記入します。
実績
新事業開始後、進捗状況を確認・評価するために使用する項目です。申請段階では記入する必要はありません。
「実施状況」「効果」「対策」の3項目があり、「実施状況」と「効果」は◎・〇・△・×の4段階で評価します。「対策」の項目には、実施状況に応じて追加することとした取り組みを記載します。
なお、この「実績」欄は、目標未達を責めるためのものではありません。事業活動を定期的に評価し、方針の見直しや新たな対策につなげることで、PDCAサイクルを回すことを目的としています。誇張や虚偽の評価はせず、実態に即して記入しましょう。
⑥承認を受けるのが難しいケース
経営革新計画にミスがあったり、新事業であるという説得力が弱かったりした場合、承認が下りない場合があります。特に注意したいポイントは以下の5点です。
| 承認を受けるのが難しくなるケース | 詳細 |
|---|---|
| 新事業活動として認められにくい | ・5類型に当てはまらない・同業他社・同一地域で相当程度普及している |
| 設定にミスがある | ・計画期間や目標値が規定に沿っていない |
| 計画実行の実現性・有用性が低い | ・内容が抽象的・現実との乖離が大きい・経営課題の解決につながるか不明確 |
| 調査・検討が不十分 | ・自社分析、市場分析、資金調達可能性、需要見込み、売り上げ予想などが不十分 |
以下に詳しくご紹介しましょう。
新事業活動として認められにくい
たとえ企業にとって有用な事業であっても、革新性がなければ新事業活動として認められず、承認が下りないケースがあります。
5類型に当てはまらない
新事業活動の5類型に当てはまらない場合、承認を受けることは難しいでしょう。
既存事業の内容を大きく変えずに、支店や事業所を増設する、販売数を増やすといった単なる拡充は、対象外となる可能性があります。
同業他社・同一地域で相当程度普及している
たとえ自社にとって新しい試みであっても、同業他社や同一地域で相当程度普及している技術・方式に基づく事業は、新事業活動とは認められない場合があります。
たとえば、飲食店が単にモバイルオーダーを導入するだけでは、一般的なシステム導入にとどまるため、承認を受けることは難しいかもしれません。
ただし、既存の技術や方式を活用する場合でも、他社とは異なる独自性や新たな顧客価値を明確に示せれば、承認を受けられる可能性があります。
設定にミスがある
先述の通り、経営革新計画では、目標値の基準や事業期間が明確に定められています。目標値が基準に達していない、事業期間の設定を誤っているといった場合は、承認を受けることが難しくなります。
記入ミスや計算ミスを防ぐためにも、申請前に要件を確認し、必要に応じて支援機関に相談しながら、規定に沿って作成しましょう。
計画実行の実現性・有用性が低い
革新性はあるものの、実現性や有用性が低い場合も、審査に通りにくくなります。具体例としては以下のようなものが挙げられます。
内容が抽象的
内容が抽象的で不明瞭な場合、審査に通りづらくなる可能性があります。事業内容は、できるだけ具体的に示すことで説得力を持たせることができます。
たとえば「産業廃棄物をリサイクルする技術を開発する」とするより、「植物性廃棄物を環境負荷の低い容器にリサイクルする技術を開発する」と具体的に記述した方が、取り組みの内容が伝わりやすくなります。
現実との乖離が大きい
現実との乖離が大きい事業も、審査の面で不利になる可能性があります。たとえば、必要な技術やノウハウを有していないにもかかわらず、「自社だけで新素材を開発し、短期間で量産体制を構築する」といった事業を打ち出しても、実現性を疑問視されやすいでしょう。
経営課題の解決につながるか不明確
新事業活動は、経営課題の解決に寄与するものである必要があります。自社の課題が「産業廃棄物排出による環境負荷と処理費用の拡大」であるにもかかわらず、計画書に「新商品の開発により新たな顧客層を開拓する」とだけ記載されていると、課題と取り組みの関連性を問われる可能性があります。
この場合は、たとえば「植物性廃棄物を再利用した新商品の開発により、廃棄物処理費用の削減と新たな収益源の確保を目指す」のように、経営課題と新事業活動のつながりを明確に示すことが大切です。
調査・検討が不十分
経営革新計画では、自社の課題や新事業活動の内容だけでなく、目標値の裏付けとなる資料やデータも求められます。調査や検討が不十分なまま計画を作成すると、事業の実現性や数値目標の妥当性を説明しづらくなるため注意が必要です。
説得力のある計画書にするためにも、以下のような項目を事前に整理しておきましょう。
| 調査・分析すべき項目 | 具体例 |
|---|---|
| 自社分析 | 自社の強み・弱み、財務状況、経営資源(ヒト・モノ・カネ)の状況 |
| 市場分析 | 需要見込み、業界内の傾向、景気、社会情勢、ターゲット層 |
| 資金調達可能性 | 自己資金、借入予定、補助金・助成金の活用可能性 |
| 既存事業との差異 | 既存商品・サービスとの違い、販売方法、提供方法、対象顧客の違い |
| 数値目標の根拠 | 売上予想、単価変化、受注見込み、コスト削減効果 |
どんな会社が使うべきか——活用シーンの例
経営革新計画は、新たな事業活動に取り組む中小企業にとって、事業計画を整理し、資金調達や対外的な信用力の向上につなげられる制度です。特に、新商品・新サービスの開発や新分野への進出など、将来の成長に向けた取り組みを具体化したい企業に適しています。
ここでは、経営革新計画の活用を検討したい代表的なケースをご紹介します。
新サービス・新商品を立ち上げたい
新しいサービスや商品の開発・提供は、企業の将来を左右する重要な事業活動です。しかし、十分な資金がなければ、優れたアイデアや技術があっても実現に踏み出せないケースは少なくありません。
経営革新計画の承認を受けることで、補助金申請時の加点や各種支援制度の活用につながる場合があり、資金調達の選択肢を広げることができます。アイデアや技術力を持ちながら、資金面に課題を抱える中小企業にとって、積極的に活用を検討したい制度の一つといえるでしょう。
補助金申請を有利に進めたい
中小企業にとって、事業資金の確保は大きな経営課題の一つです。大企業と比べて自己資本が限られるうえ、融資審査のハードルが高いケースも少なくありません。また、融資を受けられた場合でも、返済負担が利益や資金繰りを圧迫することがあります。
一方、経営革新計画の承認を受けることで、補助金や支援制度の申請において加点や優遇を受けられる場合があります。中小企業やスタートアップ企業にとって、返済不要の資金を活用できることは、新たな挑戦や事業成長を後押しする大きな力となるでしょう。
金融機関との交渉材料・融資条件改善のために使いたい
金融機関から融資を受ける際にも、経営革新計画は有利に働きます。
融資審査では、企業の経営状況や事業内容に加え、収益性・成長性・返済能力・事業計画の実現性などが総合的に判断されます。
経営革新計画の承認を受けている企業は、事業の方向性や成長戦略が明確であることを対外的に示しやすくなるため、金融機関から前向きな評価を得られる点が大きなメリットです。
融資審査において一定の評価材料となったり、条件面で相談しやすくなったりするケースもあり、有効なアピールになりえます。
事業承継を機に新分野へ踏み出したい
親族や前経営者から事業を承継したことを機に、新たな成長を目指して新分野へ挑戦したい場合にも、経営革新計画は有効な制度です。
既存事業から大きく転換する新規事業では、実績や市場性を十分に示しにくいことから、融資審査などで慎重に判断されることも少なくありません。
そのような中で、経営革新計画の承認を受けることで、新規事業の方向性や成長戦略を客観的に示しやすくなり、対外的な信用力の向上につながる可能性があります。結果として、補助金の活用や金融機関との資金調達の相談を進めやすくなる場合があります。
まとめ

経営革新計画についての基礎知識や申請の流れ、注意点についてご紹介しました。経営革新計画の承認を受けることで、補助金申請時の加点や融資・信用保証の特例など、各種支援措置の対象となる場合があります。
しかし、それ以上に大きなメリットは、自社の課題や今後の目標を明確にできる点です。計画を作成することで、企業成長に向けた事業活動の方向性を整理でき、金融機関や取引先に対して自社の将来性や計画性を示す材料としても活用できます。
一方で、経営革新計画では、新事業活動の内容や数値目標、実施スケジュールなどを具体的に記載する必要があります。申請を進める際は、都道府県窓口や商工会議所、よろず支援拠点などの支援機関に相談しながら、丁寧に準備を進めましょう。
また、申請をスムーズに進めたい方や、承認後の補助金・融資の活用まで見据えたい方は、補助金申請プロサポートにご相談ください。事業計画の整理から申請書作成、採択後のサポートまで、申請実務を幅広く支援します。
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それでは次回の記事もお楽しみにしていてください!

